MEZS7-PDCharger-MP2760リファレンスデザイン
概要
MEZS7-PDCharger-MP2760は、 MP2760とMPF52002を使用するデュアルロールポート (DRP) アプリケーション用のソリューションモジュールです。
MP2760は、4V~22Vの入力電圧 (VIN) の昇降圧チャージャICで、1~4セル直列のバッテリーパック用に設計されています。また、USB Power Delivery (PD) に対応したIN端子に5V~21Vの広い電圧幅を供給します。また、ソースモードでは高分解能の出力電流制限を持っています。
MPF52002はDRPポート用の高度に機能集積したUSB PDコントローラであり、32ビットARM Cortex-M0マイクロコントローラ (MCU) を備えています。DRPアプリケーション向けの自動DRPトグルに対応し、PD3.1仕様に準拠しています。ソースモードでは、MPF52002はPD3.1に加えてBC1.2、Apple Divider Mode、Huawei FCP/SCP、QC2.0/3.0に対応しています。
MEZS7-PDCharger-MP2760はDRP USB Type-Cポートを備えており、PD3.1とBC1.2プロトコルに対応しています。アダプタが挿入されると、ポートはシンクポートとして機能し、最大6Aの充電電流でバッテリーを充電します。負荷が挿入されると、ポートはバッテリーからUSBの VBUSに電力を供給するソースポートとして機能します。
パフォーマンスの概要(1)
特に記載のない限り、仕様は TA = 25°Cにおけるものです。
| パラメータ | 条件 | デフォルト値 |
| シンクモード | ||
| 入力電圧 (VIN) 幅 | 4V~22V | |
| 入力電流 (IIN) 制限 | 最大5A | |
| バッテリー充電調整電圧 (VBATT_REG) (2) | 8.4V | |
| 高速充電電流(2) | VIN = 9V~20V | 3A |
| 充電の代表的効率 | VIN = 20V、VBATT = 8V、 ICC = 3A |
92.2% |
| ソースモード | ||
| バッテリー電圧幅 | 最大18.72V | |
| ソースモードでの出力電圧 (VIN_SRC) (3) | 5V~21V | |
| デフォルトのPDO出力 | 5V / 3A、9V / 3A、15V / 1.8A、20V/1.35A、5V~5.9V / 3A、5V~11V / 3A、5V~16V / 1.8A | |
| ソースモードの代表的効率 | VBATT = 8V、VIN_SRC = 9V、IIN_SRC = 2.6A | 93.6% |
1) 詳細については、MP2760データシートをご参照ください。
2) これらの項目は、I2Cインタフェースを介してMPF52002で設定できます。
3) これらの項目は、プロトコルに従ってMPF52002によって自動的に設定されます。
評価ボード
L x W x H (6cm x 5cm x 2.1cm)
| ボード型番 | MPS IC型番 |
| MEZS7-PDCharger-MP2760 | MPF52002GRE-001C |
| MP2760GVT-000A |
表1: バッテリーセル番号とVSYS_MIN設定(4)
| セル番号 | VSYS_MIN | PB2 | PB3 |
| 2セル (デフォルト) | 6.2V | 1 : フロートまたはHigh | 1 : フロートまたはHigh |
| 3セル | 9V | 0 : GNDへの短絡 | 1 : フロートまたはHigh |
| 4セル | 12V | 1 : フロートまたはHigh | 0 : GNDへの短絡 |
4) 実際のバッテリーを充電する前に、PB2とPB3を設定してセル番号とVSYS_MINを設定します。
クイックスタートガイド
MEZS7-PDCharger-MP2760は、MP2760とMPF52002を使用した2セル~4セルの直列Power Delivery (PD) チャージャモジュールです。これはPDアプリケーション向けのリファレンスデザインで、DRP USB Type-Cポートを備えています。これは、2セル直列リチウムイオンバッテリー用に充電電流は3Aにプリセットされ、充電フル電圧は8.4Vにプリセットされています。リバースソースモードでは、出力は5V / 3Aまたは27W PDにプリセットされます。すべての充電/放電パラメータは、MPF52002によって設定されます。
ユーザーは起動後にI2Cを介してMPF52002の揮発性メモリに独自の充電パラメータ設定をダウンロードできます。ユーザーはこれらのパラメータをMPF52002の不揮発性メモリ (NVM) にダウンロードすることもでき、部品の電源が完全にオフになるまでリセットされません。
以下の手順に従って、テスト用のバッテリーおよび負荷接続を準備します:
- 直列バッテリー端子を次のものに接続します。
- プラス (+): VBATT
- マイナス (-): GND
- プラス (+): VBATT
- マイナス (-): GND
- バッテリー電圧が存在することを確認します (バッテリーシミュレータを使用している場合は、シミュレータをオンのままにします)。
- システムロード端子を次のものに接続します。
- プラス (+): SYS
- マイナス (-): GND
バッテリーシミュレータを使用している場合は、バッテリー電圧をプリセットしてからオフにします。バッテリーシミュレータ出力端子を次のものに接続します。
アダプタプラグインの前に、PB2とPB3の設定が正しいことを確認します (表1参照)。そうしないと、システム負荷とバッテリーが損傷する可能性があります。
シンクモード
USB Type-C to Type-CまたはType-A to Type-Cケーブルを使用して、USB Type-Cポートをアダプタに接続します。MP2760の IIN_LIMとアダプタの出力電圧は、アダプタとボード間のネゴシエーション結果に応じて設定され、充電器動作が開始されます。
この評価ボード上のMPF52002のデフォルトのファームウェアは、シンクモードで以下のプロトコルに対応しています:
- PD3.1
- 非PDアダプタの場合、バス電圧 (VBUS) は5Vです。デフォルトの入力電流 (IIN) 制限は900mAです。ソースのCC終端にRPがある場合、IIN_LIMはRP値に従って1.5Aまたは3Aに上昇する可能性があります。
MPF52002は、アダプタのプロトコルに従って自動的に最大入力電力を要求します。
MPF52002はI2CコマンドをMP2760に送信し、MP2760はバッテリーを充電します。2セルアプリケーションの場合、デフォルトの最小システム電圧 (VSYS_MIN) は 6.2Vで、デフォルトのバッテリーフル調整電圧は8.4Vです。CC充電電流制限はデフォルトで3Aに設定されています。
入力電力が十分に高い場合、充電電流はデフォルトで3Aです。入力電力が十分に高くない場合、実際の充電電流は入力電力制限によって制限される可能性があります。アダプタの最大電力が最大充電電力定格を下回ると、入力電流制限ループが充電電流を調整して、電源 / アダプタの過負荷を回避します。
図1にシンクモードの構成を示します。
図1: シンクモードの構成
ソースモード
USB Type-C to Type-C、Type-C to micro-B、またはType-C toライティングケーブルを使用して、デバイスをUSB Type-Cポートに接続します。ソースモードは自動的に起動し、要求されたデバイスに適切な電圧を供給することができます。
この評価ボード上のMPF52002のデフォルトファームウェアは、シンクモードで以下のプロトコルに対応しています。
- PD3.1
- DCP
- Apple mode
VBUSはPDプロトコルのスニファまたはモバイルデバイスで設定されたデフォルト電圧で自動的に起動します。PDプロトコルのスニファは異なるPDO出力を選択できます。
デフォルトのPD出力電力は27Wで、バッテリー放電電流制限は6.4Aです。
図2にシンクモードの構成を示します。
図2: ソースモードの設定
I2Cターゲット機能の説明
MP2760およびMPF52002は、I2Cを介してMPF52002とI2Cイニシエータ間で制御またはモニタできます (図3参照) 。イニシエータは、MP2760ではなくI2C (PB6およびPb7) を介してMPF52002に接続する必要があります。MPF52002は定期的にMP2760の充電パラメータとアラート状態を読み取り、情報をI2Cターゲットレジスタに更新します。イニシエータは、MPF52002を介して特定のI2CコマンドをMP2760に送信することもできます。
図3: MPF52002 I2C ターゲット・ダイアグラムブロック
I2C接続のハードウェアセットアップ
デバイスがバッテリーのみを使用しており、I2Cターゲットがディセーブルになっている場合、MPF52002は省電力のためにディープスリープ状態に入ります。I2C通信を開始する前に、MPF52002およびI2Cのターゲット機能をウェイクアップさせるには、以下に説明する2つの方法があります。
- バッテリーオンリーモードでPB1 (CN3のINTピン) をGNDに短絡する。
- USB Type-CデバイスまたはアダプタをUSB Type-Cポートに接続する。
通信復帰後、PCと評価ボードをドングル (EVKT-USBI2C-02通信インタフェース) で接続します。I2CのSCLは、SWDIOのシルクスクリーンプリントがあるPB6に接続する必要があります。I2CのSDAは、SWCLKシルクスクリーンプリントを備えたPB7に接続する必要があります (図4参照) 。
図4: I2C通信用ハードウェア接続
I2Cイニシエータの時間要件
- イニシエータSCLのクロック周波数は400kHz (ファストモード) で、100kHz~400kHzのクロックに対応。
- すべてのコマンドで1バイトの読は書き。複数バイトの読み書きに未対応。
- 2つの I2Cコマンド間の遅延は10ms (またはそれ以上) を推奨。
評価ボードの回路図
Figure 5: Evaluation Board Schematic
ソリューションモジュールのテスト結果
性能曲線と波形は評価ボードでテストされます。入力電源は特に断りのない場合、PDアダプタ、VIN = 20V、VBATT = 8V、TA = 25°C、デフォルトレジスタデータです。
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